食品は細菌を死滅させるために加熱調理します。普段から調理している人ならどれぐらいが適当かはなんとなくわかっていると思いますが、HACCPではそれを改めて見直すことを求めています。だからと言って新しい方法を必要とするのではなく、確証の取れた手順として実施することが重要です。加熱はある程度の温度で、時間をかけなければ細菌を死滅させることができません。
例えば75度で1分の温度にさらす必要があれば、素材の内部までその条件をクリアしなければいけません。でも普段の調理で内部の温度まで測っている人は少ないはずです。そんな時に重要なのが妥当性の検証です。仕上がった状態で確認できない場合に、正しい状態になる手順を決めてその通りに実施することが求められます。
HACCPではそのような方法を計画として、実施できる状態にすることを求めています。例えばハンバーグで上面医茶色い肉汁が出てきたら、条件を満たしたとすると言うルールを作ればいちいち温度を確認する必要がありません。ただしそれが妥当かどうかは事前に確認しておかなければいけません。中火で5分間などの目安を決めて、条件が満ちたら切って中を確認します。
しっかりと熱が通っているようなら合格です。このように感覚的なものでも温度管理の方法を計画して、その通り実施し、記録をつけることで食中毒のリスクを低減できます。それがHACCPの考え方を取り入れた衛生管理と言えます。